さくっと理解!Copilot Studioのライセンスまわりについて

2024.05.11
さくっと理解!Copilot Studioのライセンスまわりについて

Copilot Studioとは

Copilot Studioとは生成AIとチャットボットが組み合わさったマイクロソフトのサービスとなります。
詳しくはこちらをご参考ください。
【Copilot Studio徹底解説】Microsoft 365で実現する革新的なチャットボット構築 – オープンラボ株式会社

本記事ではCopilot Studioのライセンスについて簡単に纏めてみます。

Copilot Studioのライセンスについて

Copilot StudioCopilot Studio in Copilot for Microsoft 365Copilot Studio for Teams(旧Power Virtual Agent)
コスト
#2024/04時点
1 か月 - ‎¥35,982‎ ‎ライセンス‎/月
1 年 - ‎¥29,985‎ ‎ライセンス‎/月
4,497円/ユーザー/月
(注)Copilot for Microsoft 365に含まれるCopilot Studioの利用権
一部の M/O365 ライセンスに含まれる
メッセージ数/テナント/月25,000無制限無制限(Teamsでの利用のみ)
生成AIによる回答-
Microsoft Copilot をカスタマイズするプラグインの作成--
Power Platform コネクタ✓(標準、プレミアム、カスタム)✓(標準、プレミアム、カスタム)✓(標準のみ)
スタンドアロン コパイロットの構築--

よくある質問

Copilot Studioのメッセージライセンス消費の考え方について

Copilot Studioライセンスは、月25,000件までのメッセージ/1ライセンスとなっております。
この25,000件の消費方法について、ライセンスガイドでは「Copilot に送信されたアクションやトリガーとなるメッセージが請求対象」、「生成型応答による回答が1メッセージとして請求対象と記載されています。
#以前のPowerVirtualAgentではセッション単位での従量課金だったので、単位が少し異なります。
– セッション単位:1セッションで最大100回のやり取りが可能(30分時間が空くと別セッションになるなどがある)

<メッセージ消費の具体的な例>


・コパイロット起動時に実行される自動トピックからのメッセージ⇒1メッセージを消費する

・チャットを送信する⇒1メッセージを消費する


・生成的な回答を受信する⇒1メッセージを消費する

・非生成的な回答を受信する⇒メッセージを消費しない

・生成AIにて回答を取得できなかった場合、「申し訳ございません。・・・」の返答があるが、これは非生成回答なのでメッセージを消費しない
https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2085130(ライセンスガイドPDF)
Microsoft Copilot Studio メッセージと容量を管理する – Microsoft Copilot Studio | Microsoft Learn
以前の使ってみた!で掲載したチャットボットを例に、SharePointに保存したコンテンツに対して質問を1回送信すると、質問と返答で2メッセージを消費することになります。

Copilot Studioで会話の消費量について

テナント全体の場合、PowerPlatform管理センターの[リソース]→[容量]から確認できますが、環境単位、コパイロット単位、ユーザー単位での消費量については2024/04時点で確認できる機能が提供されていないです。
Microsoft Copilot Studio メッセージと容量を管理する – Microsoft Copilot Studio | Microsoft Learn

とはいえ、コパイロットはDataverseに質問の履歴を保持するため、Dataveseに格納されたデータを読み解くことで、環境単位やコパイロット単位での会話数を把握することは可能です。
ただしそれが生成系の回答なのか、誰からの質問なのかなどはわからないため、ライセンスの消費量と完全にはイコールにならないです。

ちなみにDataveser上のテーブルを少し見てみると、「内容」列にJSON形式でチャットやそれに付随するトピックアクションの履歴、「bot_conversationtranscript」列にトリガーされたコパイロットの名前が格納されておりました。
#コパイロット上で複数回のやり取りをした場合、「内容」列のJSONに複数回の履歴が格納されているので、1チャット1レコードではなくセッション単位でレコードが増えていくような形でデータが保持されているのかなと思います。

コパイロットのチャット履歴を保持するDataverse上のテーブル1

コパイロットのチャット履歴を保持するDataverse上のテーブル2

生成的な回答をするチャットボットの構築に必要なライセンスは?

Copilot Studioのテナントライセンスが必要となります。
またCopilot Studioのテナントライセンスを購入すると、Copilot Studioのユーザーライセンスも購入(無償)できるようになり、コパイロットを構築するユーザーに対して、このユーザーライセンスを付与する必要があります。
構築されたコパイロットを利用するだけの場合は、このユーザーライセンスの付与は不要となり、コパイロットを共有すれば利用することが可能です。

M365 Copilotユーザー(Copilot Studio in Copilot for Microsoft 365ライセンス)はCopilot Studioで何ができるのか

Microsoft Copilot のプラグインアクションを作成することが可能です。
ただし、Copilot Studioのメインともいえるコパイロット(チャットボット)の作成はできないです。
すなわちMicrosoft Copilotを拡張するためにCopilot Studioを利用することになります。
コパイロット プラグインの作成 – 概要 (プレビュー) – Microsoft Copilot Studio | Microsoft Learn

Teams版 Copilotライセンス(Copilot Studio for Teams)はCopilot Studioで何ができるのか

Copilot Studio for TeamsはTeams内で利用できるコパイロット(チャットボット)の作成が可能ですが、生成AIを用いた回答などは利用できません。

・Teams版コパイロットには「生成型の回答」アクションをトピックに追加することができません(そもそも選択肢にない)

Copilot Studioを自社のテナント内のTeamsに配置した場合、外部のテナントから招待しているユーザーも利用できる?

Copilot Studioにて該当するコパイロットの共有からゲストのユーザーに共有することでゲストユーザーでもコパイロットが利用できます。
#データソースにSharePointサイトを指定している場合は、SharePointサイトに対してゲストユーザーに権限を付与する必要もあります。

・コパイロットを共有していない場合、コパイロットは開けますが、チャットを開始すると「AccessToBotDenied」が表示されます。

・データソースに対して権限がない場合、生成的な回答に権限の無いソースは含まれません。


コパイロットで他のユーザーと共有およびコラボレーションする (ビデオを含む) – Microsoft Copilot Studio | Microsoft Learn

まとめ

今回は、Copilot Studioにおけるライセンスについて簡単にまとめました。
改めてとなりますが、

  • 生成的な回答を含むチャットボットや、スタンドアロンで動作するチャットボットを作成する場合は、Copilot Studioのテナントライセンスが必要です。
  • Microsoft Copilotを拡張するだけであれば、Copilot Studio in Copilot for Microsoft 365ライセンスで利用できます。
  • 従来の質問から返答までを定義したTeams限定のチャットボットを構築する場合は、Copilot Studio for Teamsライセンスで利用できます。
Copilot Studioの目玉機能である生成AIを用いたチャットボットを作成するには、Copilot Studioのテナントライセンスを購入する必要があります。
以上、ここまでご覧いただきありがとうございました。
Copilot Studioにご関心がある場合は、ぜひお問い合わせください。

以上、最後までご愛読いただき
ありがとうございました。

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